社内コミュニケーションの成功事例22選|企業の施策と共通点を解説
社内コミュニケーションの成功事例を見ると、企業ごとに異なる課題に合わせて施策を取り入れていることがわかります。
具体的な施策には、次のようなものがあります。
- 社内イベント
- 1on1
- 社内SNS・チャットツール
- 表彰制度
- 社内報
- オフィス改善
- 社内コミュニティ
本記事では、企業の公式サイトやプレスリリースなどで確認できる22事例を紹介します。
さらに、22の成功事例に見られる共通点と、自社の社内コミュニケーション活性化に活かすコツも解説します。
社内コミュニケーション活性化の成功事例22選

社内コミュニケーションの成功事例では、全社イベントのような大規模な施策だけでなく、ツール導入や表彰制度、オフィス環境の見直しなど、企業ごとに異なるアプローチが取られています。
ここでは、企業の公式サイトやプレスリリース、導入事例などで内容を確認できる22事例を、施策タイプとあわせて紹介します。
| 企業名 | 施策 | 施策タイプ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ハピネット | 全社交流イベント「ハピフェス’57」 | 社内イベント | 全社員の86%が参加 |
| 武蔵精密工業株式会社 | Slackの全社導入 | 社内SNS・ツール | 申請業務も集約 |
| 株式会社玉越 | 勤続年数別の座談会 | 少人数交流 | 社長が各テーブルを巡回 |
| 株式会社赤鹿地所 | 改善提案制度・AJ-AWARD | 制度・表彰 | 成績以外の貢献も表彰 |
| 株式会社カーゾック | 社内運動会 | 社内イベント | 約5年ぶりに再開 |
| LINEヤフー株式会社 | DE&I Week 2025 | 社内イベント | 体験型企画で相互理解 |
| 株式会社MIXI | 1on1 | 上司と部下の対話 | 2007年頃から定着 |
| 株式会社ビジョン | 映像社内報「V-Studio」 | 社内報 | 毎週配信のトーク番組 |
| 株式会社ワールドフィット | Good Job Card | サンクスカード | 初月に113枚 |
| 株式会社営業ハック | バーチャルオフィス | リモート交流 | 参加を強制しない設計 |
| 株式会社東京スター銀行 | 社員食堂「Star Café」 | 社員食堂 | 部署を越えた交流空間を整備 |
| 株式会社アジャイルウェア | 本社移転・オフィス空間 | オフィス環境 | 80.4%が雑談活性化を実感 |
| 株式会社JR東日本建築設計 | フリーアドレス | 働き方・座席 | 全社規模で導入 |
| 株式会社LIFULL | ビジョン委員会 | 部署横断プロジェクト | 経営陣と有志社員が協働 |
| 富士酸素工業株式会社 | プロミス策定プロジェクト | 社員参画 | 部門横断の15名で策定 |
| 森永乳業グループ | Morinaga Milk Awards | 表彰制度 | 年1回の社内表彰 |
| クックデリ株式会社 | ファミリーデー | 家族参加イベント | 社員の家族約60名が参加 |
| 株式会社メイクワン | バーベキュー交流会 | 異文化交流 | 外国人スタッフとの相互理解 |
| ソニー生命保険株式会社 | 女性管理職コミュニティ Connect | 社内コミュニティ | 4年間で40名が参画 |
| 東武トップツアーズ株式会社 | 社内ビジネスコンテスト | アイデア共創 | 挑戦する文化の醸成 |
| 太陽工業株式会社 | 内定式後の交流ゲーム | ゲーム・内定者交流 | マシュマロ・チャレンジ |
| 株式会社ラキール | マリーナ制度・役員懇親会 | 継続的な交流制度 | 複数施策の組み合わせ |
企業名をクリックすると、各事例の詳細へ移動できます。
各事例では、取り組みの背景や実施した施策、工夫、確認できる成果などを紹介します。
株式会社ハピネット|全社交流イベント「ハピフェス」で部署を越えた交流を促進
株式会社ハピネットは、全社交流イベント「ハピフェス’57」を開催し、部門を越えた社員同士の交流機会をつくりました。前年度に定期開催を望む声が多く寄せられたことを受け、コミュニケーション強化や事業理解の促進、一体感の醸成を目的に企画されています。
2025年2月20日・21日の2日間、ベルサール汐留で開催し、全社員の86%にあたる969名が参加しました。所属部門ごとに異なるデザインの名札を配布し、プリントシール機やダーツマシーンを置いた「プレイパーク」を設けるなど、初対面でも会話が生まれやすい工夫を取り入れています。イベント後アンケートの満足度は平均4.13点(5点満点、有効回答422名)で、前年度の4.11点を上回りました。
出典:株式会社ハピネット プレスリリース(PR TIMES)
武蔵精密工業株式会社|Slack導入で部門・拠点を越えた情報共有を活性化
武蔵精密工業株式会社は、Slackを全社のコミュニケーション基盤に据え、部門を越えた情報共有を進めた企業です。自動車業界は情報の機密性が高く、同社にも「閉じた世界」の文化が根付いていたため、部門横断のコラボレーションが生まれにくいことが課題でした。
同社は残業・休暇の申請を紙と押印からSlack上のフォームに移行し、工場情報のエスカレーションアプリも社内人材の開発でSlackと連携させました。さらに各部門にキーパーソンを任命して専用トレーニングを行い、社内への定着を支えています。導入事例によると、1人あたり年間約70時間の業務削減につながり、IT部門では毎週1.5時間の会議をなくせたとされています。
株式会社玉越|勤続年数別の座談会で普段接点のない社員同士の交流を創出
株式会社玉越は、勤続年数別の座談会を開き、普段接点のない社員同士が話せる場をつくりました。コロナ禍で全体集会を見送ったことをきっかけに2022年から座談会を始め、2024年は「社内コミュニケーション活性化」を重点課題に据えています。店舗と本社に分かれて働くため、同年代の社員同士でも交流が少ないことが背景にありました。
2024年9月から11月にかけて、勤続0〜12年と13〜30年に分けた全5回を実施し、各回20〜30名程度が参加しました。トークテーマはルーレットアプリで決め、社長が各テーブルを回って社員と対話しています。参加者アンケートでは「コミュニケーションが取れた」が86%、「楽しかった」が87%でした。
株式会社赤鹿地所|社員提案制度と表彰制度で意見交換・相互称賛を活性化
株式会社赤鹿地所は、社員提案制度と表彰制度を組み合わせ、意見を出し合い互いを称え合う風土づくりに取り組んでいます。組織の拡大とともに、非効率な業務や目標の不徹底が目立つようになったことが組織改革のきっかけでした。
「改善提案制度」は、役職や年齢を問わず全員で職場環境や業務の改善策を考えて実行する仕組みで、評価制度と連動して報奨金も支給されます。社員表彰「AJ-AWARD」では、優秀社員大賞などに加えて「ありがとう表彰」「ベストサポーター賞」を設け、成績以外の貢献も称えています。組織改革を進めるなかで、離職率は2018年の12.6%から2023年には3.7%まで下がりました。
株式会社カーゾック|社内運動会で部署を越えた一体感を醸成
株式会社カーゾックは、約5年ぶりに社内運動会を再開し、社員同士の一体感づくりにつなげました。2015年から毎年開催していた運動会は、感染症対策のため2020年から中止されており、社員同士が顔を合わせる機会が減っていました。
2024年10月29日に名古屋市内の体育館で開催し、社員や役員など91名が参加しました。赤・青・緑・黄の4チームに分かれ、「戦国運動会」をテーマに「国盗り綱引き」や「チャンバラ合戦」など、誰でも参加しやすい競技を用意しています。終了後のアンケートでは「結束力が感じられた」「普段なかなか会えない方ともお話ができて良かった」といった声が寄せられ、次回の企画運営への参加を望む声も多く集まりました。
LINEヤフー株式会社|「DE&I Week」で社員同士の相互理解を促進
LINEヤフー株式会社は、社内イベント「LINEヤフー DE&I Week 2025」を開催し、社員同士の相互理解を深める機会をつくりました。DE&Iは「多様性・公平性・包摂性」を指し、社員がDE&Iを正しく理解し、考え、実践する機会を提供することが目的です。
2025年2月3日〜7日の期間に、社長CEOや上級執行役員が参加する経営層向け研修や、多国籍の料理を取り入れたコラボレーション社食などを実施しました。2月21日には、電極パッドで生理痛を疑似体験するイベントに男女48名が参加しています。座学だけでなく体験型の企画を組み合わせた点が特徴で、体験イベントの満足度は96.7%でした。
出典:LINEヤフー株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
株式会社MIXI|1on1で上司と部下の継続的な対話機会をつくる
株式会社MIXIでは、上司と部下の1on1が継続的な対話の場として根付いています。同社の公式サイトによると、1on1は2007年頃から自発的に行われるようになり、社内の特徴的な文化になっています。
1on1は業務の進捗報告だけでなく、相談、振り返りとフィードバック、今後挑戦したいことのすり合わせなど、信頼関係を築く機会として活用されています。1on1の質を高めるため、マネジメント層向けの勉強会も実施しています。評価面談は期初・中間・期末に行われますが、日々の1on1でも進捗のすり合わせやフィードバックをタイムリーに行うことが推奨されています。制度と日常の対話をつなげている点が特徴です。
株式会社ビジョン|動画社内報で部署間の理解とコミュニケーションを促進
株式会社ビジョンは、映像社内報「V-Studio」を通じて、部署を越えた社員理解とグループの一体感醸成に取り組んでいます。企業理念や中期経営計画の浸透、インナーコミュニケーション(社内向けの情報発信や対話)の強化が目的です。
V-Studioは2024年3月に配信を始めた対談形式のトーク番組で、代表取締役社長がMCを務め、さまざまな部署の従業員が主役として出演します。毎週水曜日の12時に配信する定期番組とすることで、社員が他部署の仕事や人柄を知るきっかけをつくっています。V-Studioは、2024年度の経団連推薦社内報審査の映像社内報部門で奨励賞を受賞しました。拠点が分かれていても共通の話題をつくれる施策です。
株式会社ワールドフィット|Good Job Cardで感謝や称賛を伝え合う文化をつくる
株式会社ワールドフィットは、社員同士で感謝や称賛を伝え合う「Good Job Card」を導入しました。社員同士の信頼関係を深め、モチベーションを高めることを目的とした社員福祉施策の一つです。
Good Job Cardは、日常業務のなかで照れくさく感じやすい言葉を、気軽に伝えられるよう設計されています。2025年2月に運用を始め、導入初月に113枚のカードがやり取りされ、部署やチームの垣根を越えた交流が生まれたと発表されています。社員からは「普段は照れくさくて言えないことを伝えることができた」「受け取ることが嬉しく、もっと頑張ろうと思えた」といった声が寄せられました。大がかりな準備をせずに始めやすい施策です。
出典:株式会社ワールドフィット プレスリリース(PR TIMES)
株式会社営業ハック|バーチャルオフィスでリモート社員の雑談・相談機会を創出
株式会社営業ハックは、バーチャルオフィス「MetaLife」を導入し、フルリモートで働く社員の雑談や相談の機会をつくりました。70名以上のメンバーが多様な働き方をするなかで、孤独感やコミュニケーション不足が課題になっていました。
MetaLifeでは、アバター同士を近づけると会話ができ、メンバーの勤務状況も画面上で確認できます。一方で「人と話さず仕事がしたい」という社員にも配慮し、入室は強制せず、1人作業スペースも用意しています。導入後は、役職に関係なくざっくばらんに話せるようになり、新しい企画も生まれたと発表されています。全員に同じ関わり方を求めない設計は、リモート環境で施策を考える際の参考になります。
出典:株式会社営業ハック プレスリリース(PR TIMES)
株式会社東京スター銀行|社員食堂「Star Café」で部署を越えた交流の場をつくる
株式会社東京スター銀行は、本店に社員食堂「Star Café」を開設し、部署を越えて社員が集まる場をつくりました。コロナ禍で部署間のコミュニケーションが減ったことと、昼食が弁当中心で選択肢が少ないことが課題でした。
Star Caféは2025年3月31日に東京・赤坂の本店でオープンし、株式会社ノンピが運営しています。セントラルキッチンで調理した料理を温め直して提供するキッチンレス方式で、大規模な工事をせずに温かい食事を出せる点が特徴です。活気ある交流空間をつくることを目的に、定食や丼、カレーのほか、地域の料理を取り入れたイベントメニューも用意しています。食事という日常の行動を、交流のきっかけにした事例です。
株式会社アジャイルウェア|オフィス空間の工夫で自然な雑談・交流を創出
株式会社アジャイルウェアは、「自宅よりも居心地の良いオフィス」をコンセプトに本社を移転し、自然な雑談が生まれる環境を整えました。リモートワークが定着するなかで、メンタル不調への気づきの遅れや、助け合い・雑談が生まれにくいことが課題になっていました。
2025年4月の移転では、ダイニングスペースや畳スペース、スープやお菓子をそろえた飲食エリアなどを設けています。移転後に大阪オフィス勤務の社員を対象に行った調査(2025年5月20日〜6月3日、有効回答41件)では、80.4%が「雑談・コミュニケーションが活性化した」と回答しました。出社意欲がある社員の割合も27.8%から47.5%に増えています。
出典:株式会社アジャイルウェア プレスリリース(PR TIMES)
株式会社JR東日本建築設計|フリーアドレスを全社導入し柔軟な働き方を実現
株式会社JR東日本建築設計は、フリーアドレス、テレワーク、スーパーフレックスを全社規模で導入し、働く場所や時間を固定しない働き方を実現しました。
年間30名ほど従業員が増えるなか、限られたオフィス面積で新たに固定席を設けることが難しい状況が背景にありました。
同社はリモートアクセスの仕組みを整え、オフィスと自宅で同じ業務環境を使えるようにしています。導入事例では、フリーアドレス化以降の約5年間で数億円単位のコスト削減につながり、従業員満足度も向上したとされています。働く場所を固定しない環境を整えたことで、社員が状況に応じて働く場所を選べるようになった事例です。
出典:e-Janネットワークス株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
株式会社LIFULL|全社横断の「ビジョン委員会」で理念を対話につなげる
株式会社LIFULLは、経営陣と有志の社員が一体となって活動する「ビジョン委員会」を通じて、経営理念を社員同士の対話につなげています。ビジョン委員会は、職種や年次を問わず多様な社員が参加する全社横断プロジェクトです。
委員会は、社員が経営理念と自身の仕事のつながりを理解し、理念を実現する行動をとれるよう、施策の立案・実施・効果測定を行っています。各組織でも経営理念に紐づいた組織ビジョンを策定しており、社員一人ひとりが策定に参加する仕組みです。同社は、策定に参加することで社員が業務に主体的に取り組むようになると説明しています。部署や立場の異なる社員が理念をテーマに話し合う機会として参考になる事例です。
出典:株式会社LIFULL公式サイト「経営理念の実現と企業文化」
富士酸素工業株式会社|部門・役職を越えた社員参画で次の100年の理念を策定
富士酸素工業株式会社は、100周年とその先を見据え、部門や役職を越えた社員の対話から次の100年の指針「プロミス」を策定しました。経営側が決めた言葉を伝えるのではなく、社員自身が話し合って言葉をつくった点が特徴です。
プロジェクトには、全社員から部門・職種・役職を横断して選ばれた15名が参加しました。半年間で6回のワークショップを行い、実現したい未来像の図解、会社の個性・強み・価値観の整理、取引先や地域の顧客への聞き取りなどを重ねています。普段の業務では接点のない社員同士が、共通のテーマについて時間をかけて話し合う場になりました。周年などの節目を、社内コミュニケーションの機会として活用したい企業の参考になります。
出典:富士酸素工業株式会社公式サイト「プロミス策定のプロセス」
森永乳業グループ|社内表彰制度で挑戦や成果を全社で共有
森永乳業グループは、年に1回開催する社内表彰制度「Morinaga Milk Awards(森永ミルクアワード)」を通じて、社員の取り組みを全社で共有しています。同社の公式サイトによると、表彰には「サステナビリティ大賞」も設けられています。
イベントの企画・運営を支援したゼロインの事例紹介によると、2020年はコロナ禍を受けて初めてオンラインで開催され、約3,000人の従業員が参加しました。社員一人ひとりが自ら考えて行動する自律型組織づくりの一環と位置づけられ、挑戦を称える「トライアル&エラー大賞」なども紹介されています。拠点が多い企業でも、表彰の場を通じて他部署の取り組みを知る機会をつくれる事例です。
出典:森永乳業株式会社公式サイト「マネジメント体制」/株式会社ゼロイン 事例紹介
クックデリ株式会社|ファミリーデーで社員・家族・職場のつながりを深める
クックデリ株式会社は、社員の家族を職場に招く「ファミリーデー」を開催しました。社員と家族に事業や職場環境への理解を深めてもらい、家庭でのサポート関係を強めることで、従業員エンゲージメントを高めることが目的です。
2024年11月30日に開催した第1回には、社員の家族約60名が参加しました。オフィスツアーや介護食セミナー、野菜を使ったワークショップ、マグロ解体ショーと握り寿司体験、ビュッフェランチなど、家族も楽しめるプログラムを用意しています。参加した家族からは「社長さんや社員さんみんなが生き生きとされていて、とてもいい会社だと感じました」といった声が寄せられました。社員の働く姿を家族に知ってもらう取り組みです。
出典:クックデリ株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
株式会社メイクワン|バーベキュー交流会で多国籍スタッフの相互理解を促進
株式会社メイクワンは、外国人スタッフと日本人社員が参加するバーベキュー交流会を開き、文化背景の異なる社員同士の相互理解を深めました。管理担当者と特定技能スタッフの信頼関係を深め、社員が長く働ける土台をつくることが目的です。特定技能とは、一定の専門性や技能を持つ外国人を受け入れるための在留資格です。
2025年4月に開催した交流会では、参加者が日本での生活や仕事について意見を交換しました。業務から離れた場で会話することで職場とは異なる一面を知るきっかけになり、多様性とチームワークの重要性を再認識する機会になったと発表されています。同社は今後、本社のウッドデッキで年3回の交流イベントを予定しています。
出典:株式会社メイクワン プレスリリース(PR TIMES)
ソニー生命保険株式会社|女性管理職コミュニティで継続的なつながりを構築
ソニー生命保険株式会社では、女性社員の有志による「女性管理職コミュニティ Connect」が、継続的なつながりの場になっています。多様な社員が能力を発揮できる職場づくりの一環として、2021年度に活動を始めました。
2021年度から2024年度までの4年間で、計40名の女性社員が有志で参画しています。第4期の2024年度は「両立支援」「キャリア形成支援」「働き方改革」を柱に、トークイベントや管理職キャリアセッション、社長とのランチなどを実施し、イベント参加者は総勢455名に上りました。メンバーの気づきは、会社との対話を通じて人事施策に反映されていくとしています。共通の関心を持つ社員が継続して集まる、コミュニティ型の事例です。
出典:ソニー生命保険株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
東武トップツアーズ株式会社|社内ビジネスコンテストで社員のアイデアをつなげる
東武トップツアーズ株式会社は、社内ビジネスコンテストを通じて、社員同士がアイデアを持ち寄り形にする仕組みを整えています。挑戦する社内文化の醸成と、社内で新規事業を担う人材(イントレプレナー)の育成が目的です。
同社は、社員から社会課題解決のアイデアを募る社内向けの取り組み「TOBU_FT_Hub」を設け、社内ビジネスコンテスト「トップアイディアステージ」を始めました。起業家を招いた講演会には多くの社員が参加し、短期間でアイデアを出し合う「アイデアソン」の開催も予定されています(2025年4月の発表時点)。アイデアを共有・共創する場をつくる点で、交流イベントとは異なる切り口の事例です。
出典:東武トップツアーズ株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
太陽工業株式会社|交流ゲームで内定者同士のコミュニケーションを促進
太陽工業株式会社は、内定式後に交流ゲームを取り入れ、内定者同士のコミュニケーションを促しました。対象は既存社員ではなく入社前の内定者ですが、ゲームを交流のきっかけにする方法は、社内イベントにも応用しやすい考え方です。
2023年10月2日に開催した2024年度入社の内定式には、29名の内定者が参加しました。式典では内定者が入社後の抱負を述べ、社長が内定証書を授与しています。その後のレクリエーションでは、自己PR大会や共通点探しゲームに加え、パスタやテープ、マシュマロで自立するタワーをつくる「マシュマロ・チャレンジ」を実施しました。参加者は役割分担とコミュニケーションの重要性を体験したと紹介されています。
株式会社ラキール|部門横断交流や役員との懇親会で立場を越えた対話を促進
株式会社ラキールは、部門横断の交流制度や役員との懇親会など、複数の継続的な施策を組み合わせて立場を越えた対話を促しています。
「人と共に成長し継続する企業」というビジョンのもと、活力ある職場風土をつくることが目的です。
主な施策は、部門横断の交流を促す「マリーナ制度」、若手社員向けの「メンター制度」、役員と若手社員の懇親会の3つです。
懇親会は定期的に開催され、立場を越えた対話の機会をつくっています。大規模なイベントではなく、日常的に部署や役職を越えてつながれる仕組みを重ねている点が特徴。なお、プレスリリースでは成果の数値は示されておらず、施策の内容と狙いが中心に紹介されています。
社内コミュニケーションの成功事例に見られる共通点

22の成功事例を比べると、施策の種類は異なっても、取り組み方には共通点が見られます。特に目立つのは、話題の施策をそのまま取り入れるのではなく、自社の課題から施策を設計している点です。
主な共通点は次の3つです。
- 自社の課題や目的に合わせて施策を設計している
- 普段接点のない社員同士が交流できる仕掛けをつくっている
- 参加しやすく自然に会話が生まれる工夫を取り入れている
以下で、それぞれの共通点を具体的な事例とあわせて解説します。
自社の課題や目的に合わせて施策を設計している
成功事例では、「とりあえずイベントを開く」のではなく、自社で起きている課題に合わせて施策を選んでいるケースが見られます。
課題が明確であれば、施策の目的や成果の確認方法も決めやすくなります。
| 企業 | 課題・背景 | 選んだ施策 |
|---|---|---|
| 武蔵精密工業 | 閉じた文化で部門横断の協力が生まれにくい | Slackへの情報集約 |
| 営業ハック | フルリモートによる孤独感 | バーチャルオフィス |
| 玉越 | 店舗と本社に分かれ同年代の交流が少ない | 勤続年数別の座談会 |
| 東京スター銀行 | コロナ禍で部署間の会話が減少 | 社員食堂 |
| アジャイルウェア | リモートで雑談や助け合いが生まれにくい | オフィス移転・空間づくり |
たとえば武蔵精密工業は、部門横断の協力が生まれにくい状況を変えるため、コミュニケーションの基盤そのものをSlackに移しました。一方、営業ハックはフルリモートによる孤独感を課題とし、バーチャルオフィスで気軽に話せる場をつくっています。同じ「社内コミュニケーションの活性化」でも、課題が違えば適した施策も変わることが分かります。
普段接点のない社員同士が交流できる仕掛けをつくっている
成功事例では、部署・拠点・役職・年代など、通常業務では接点が生まれにくい社員をつなぐ設計が多く見られます。
ハピネットは全社員を対象にしたイベントで部門を越えた交流の場をつくり、カーゾックは社員と役員が4チームに分かれて運動会を行いました。玉越は勤続年数で参加者を分けたうえで、社長が各テーブルを回っています。富士酸素工業は部門・職種・役職を横断した15名で理念を策定し、ラキールは役員と若手社員の懇親会を定期開催しています。
このように、普段は関わりにくい社員同士が接点を持てるよう、参加者や場を設計している点が共通しています。
参加しやすく自然に会話が生まれる工夫を取り入れている
成功事例では、社員に「交流してください」と求めるだけでなく、会話のきっかけを仕組みとして用意しているケースが見られます。
- 部門ごとに色を分けた名札(ハピネット)
- ルーレットで決めるトークテーマ(玉越)
- 誰でも参加しやすい競技(カーゾック)
- 社員食堂や飲食エリア(東京スター銀行、アジャイルウェア)
- 感謝を伝えるカード(ワールドフィット)
名札やゲーム、食事などは、話題や接点を自然に生む役割を果たしています。また、営業ハックのように参加を強制しない設計も、参加のハードルを下げる工夫の一つです。
無理に交流を求めるのではなく、社員が自然に会話を始めやすいきっかけを用意している点が、今回紹介した事例に共通しています。
成功事例を自社の社内コミュニケーション活性化に活かすコツ

成功事例を自社の施策に活かすには、事例をそのまま真似するのではなく、自社の状況に置き換えて考えることが大切です。
企業規模や勤務形態、拠点数が違えば、同じ施策でも進め方は変わります。事例を参考にするときは、次の3つを意識しましょう。詳しい施策の進め方よりも、事例の選び方と取り入れ方に焦点を当てて解説します。
- 自社と課題や働き方が近い事例を選ぶ
- 施策をそのまま真似せず自社に合わせて調整する
- 取り入れやすい施策から試す
自社と課題や働き方が近い事例を選ぶ
成功事例を参考にするときは、知名度の高い企業ではなく、自社と課題や働き方が近い企業の事例を選ぶことが重要です。課題が異なる事例を参考にすると、施策の目的がずれてしまう可能性があります。
| 自社の課題 | 参考にしやすい事例 |
|---|---|
| 部署間の交流が少ない | ハピネット、カーゾック、ラキール |
| リモートで雑談が減っている | 営業ハック、アジャイルウェア |
| 情報共有が分断されている | 武蔵精密工業、ビジョン |
| 上司と部下の対話が不足している | MIXI、玉越 |
| 感謝や貢献が見えにくい | ワールドフィット、赤鹿地所、森永乳業グループ |
たとえば、リモートワーク中心の企業であれば、オフィスでの大規模イベントよりも、営業ハックのバーチャルオフィスの事例が参考になりやすいでしょう。拠点が多く全員が集まりにくい企業であれば、ビジョンの映像社内報のように、場所を問わず他部署を知れる施策も選択肢になります。まずは自社の課題を整理し、条件の近い事例から検討しましょう。
施策をそのまま真似せず自社に合わせて調整する
成功事例の施策は、自社の規模や働き方に合わせて調整して取り入れることが大切です。たとえばハピネットの全社イベントは従業員1,000名を超える企業の事例であり、社員数や予算が異なる企業がそのまま再現するのは難しい場合があります。
調整するときは、施策の形式よりも「どのような工夫が会話を生んだのか」に注目すると考えやすくなります。ハピネットの部門別の名札は、少人数の社内イベントでも取り入れられる工夫です。玉越の勤続年数別の座談会も、部署別や入社年次別など、自社で分けたい切り口に置き換えられます。参加対象や頻度、対面かオンラインかといった開催方法を自社の状況に合わせて決め、試しながら形を整えていきましょう。
取り入れやすい施策から試す
初めて社内コミュニケーション施策に取り組む場合は、小さく始められる施策から試す方法があります。大規模なイベントは準備や予算の負担が大きく、継続しにくいこともあります。
- 少人数の座談会
- サンクスカード
- 1on1
- 社内報や動画での社員紹介
今回の22事例にも、玉越の座談会やワールドフィットのGood Job Card、MIXIの1on1など、比較的少ない準備で始められる施策があります。小さく始めて社員の反応を確認し、手応えがあれば対象や頻度を広げていくと、無理なく続けやすくなります。課題別の具体的な施策やアイデアは、社内コミュニケーションを活性化する方法|アイデア・ユニークな取り組みを紹介で詳しく解説しています。
成功事例のような社内コミュニケーション施策を「ツドウ・バ」で実現

ここまで紹介した成功事例では、部署を越えた接点づくりや、自然に会話が生まれる場の設計が共通して見られました。一方で、こうした施策を自社だけで企画し、継続するのは負担が大きい場合もあります。
ROOKIEの「ツドウ・バ」は、部署を越えた複数人が自然に集まり、会話が生まれるきっかけをつくるサービスです。
- 部署を越えた自然な交流のきっかけをつくれる
- 少人数の交流から始められる
- 施策の効果を可視化して改善につなげられる
「ツドウ・バ」の導入メリットを解説します。
部署を越えた自然な交流のきっかけをつくれる
ツドウ・バは、普段関わらない社員同士が自然に集まるきっかけづくりを支援します。ハピネットの全社イベントや東京スター銀行の社員食堂、アジャイルウェアのオフィスづくりでも、社員が自然に顔を合わせられる「場」が設計されていました。
「スイーツ ツドウ・バ」は、社員が自然に集まりやすいカフェスペースを設け、部署を越えた日常的な接点をつくるサービスです。イベントの日だけでなく、普段の業務のなかで顔を合わせて会話するきっかけになるため、単発の施策で終わらせたくない企業に向いています。大規模イベントの企画が難しい場合でも、日常の延長で交流の機会を増やせる点が特徴です。
少人数の交流から始められる
成功事例のなかには、大規模イベントだけでなく、少人数での対話を重視した取り組みもありました。玉越は各回20〜30名程度の座談会を複数回開き、ラキールは役員と若手社員の懇親会を定期的に開催しています。
「夜カフェ ツドウ・バ」は、少人数で交流するイベントを通じて、普段関わりの少ない社員同士が話せる機会をつくるサービスです。大人数のイベントでは一部の社員だけが話して終わることもありますが、少人数であれば一人ひとりが会話に参加しやすくなります。特定の部署同士や新入社員と先輩社員など、つなげたい社員を決めて小さく始めたい企業に適しています。
施策の効果を可視化して改善につなげられる
社内コミュニケーション施策は、実施後の社員の反応や交流状況を確認することで、次の改善につなげやすくなります。
今回紹介した事例でも、ハピネットや玉越、アジャイルウェアなどでは、アンケートや数値を使って施策後の反応を確認していました。
社内コミュニケーション施策は、実施しただけでは成果を判断しにくく、改善点も見えにくいためです。
「ツドウ・バシステム」は、交流状況や施策の効果を可視化する仕組みを提供し、次の施策や改善につなげやすくします。
また、ツドウ・バでは自社の課題整理から施策の企画・実施・振り返り・改善まで継続的に支援しています。
「イベントを実施しても単発で終わる」「効果がわからない」といった課題を抱えている場合は、外部サービスの活用も選択肢の一つです。
社内コミュニケーションの成功事例まとめ
社内コミュニケーションの成功事例から分かるのは、「イベントを開けばよい」「ツールを導入すればよい」という単純な答えはないということです。
今回紹介した22事例では、社内イベントやSlack、1on1、表彰制度、オフィス改善など、企業の課題に合わせてさまざまな施策が取り入れられていました。
まずは自社の課題を整理し、課題や働き方が近い事例を参考に、取り入れやすい施策から試してみましょう。
具体的な活性化の手順や方法を知りたい方は、社内コミュニケーションを活性化する方法もあわせてご覧ください。
部署を越えた交流の場づくりから効果測定までまとめて検討したい場合は、「ツドウ・バ」も選択肢の一つとしてご検討ください。
「ツドウ・バ」で始めませんか?
ツドウ・バは、社内交流の場づくりから企画・運営、施策の振り返りまでを支援するサービスです。
自社に合う進め方を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
社内コミュニケーションの成功事例に関するよくある質問
社内コミュニケーション施策は何から始めるのがよいですか?
まずは、部署間の交流不足、情報共有の分断、雑談不足など、自社で起きている課題を整理しましょう。施策ありきで考えるのではなく、課題を明確にしてから、その課題に合う取り組みを選ぶことが大切です。
社内コミュニケーションの成功事例をそのまま真似してもよいですか?
そのまま再現するのではなく、自社の規模や働き方に合わせて調整することが重要です。施策の形式よりも、「どのような工夫が会話や交流につながったのか」に注目すると、自社向けに取り入れやすくなります。
リモートワーク中心でも社内コミュニケーションを活性化できますか?
可能です。本文で紹介した営業ハックではバーチャルオフィス、ビジョンでは動画社内報を活用しています。対面の施策をそのまま置き換えるのではなく、リモート環境でも参加しやすい方法を選びましょう。
部署間の交流を増やしたい場合はどのような施策が向いていますか?
全社イベント、社内運動会、部門横断の交流制度など、普段接点の少ない社員が関われる施策が参考になります。誰と誰の交流を増やしたいのかを決めたうえで、参加者や場を設計することがポイントです。
予算をかけずに始められる社内コミュニケーション施策はありますか?
少人数の座談会、サンクスカード、1on1、社内報や動画での社員紹介など、比較的少ない準備で始められる施策があります。まず小さく試し、社員の反応を確認しながら対象や頻度を広げていく方法があります。