商品企画とは「商品詳細企画」で策定する2つの企画テーマ~仕様・販価企画編~:第4回
第3回まで商品コンセプト立案フェーズを解説してきました。
ここからは、商品コンセプトを具現化する商品詳細企画フェーズに移っていきます。
商標詳細企画は、大きく2つの企画テーマによって構成されています。
- 仕様・販価企画
- 原価・収益企画
第4回では、仕様・販価企画~企画初期段階~について解説します。

仕様・販価企画~企画初期段階~
コンセプト段階の仕様・販価企画は、ユーザー目線による理想のカタチを仮に設定するイメージです。
ここでは、あくまで「ユーザー目線での理想形」であることがポイントで、原価・収益は一切考慮しません*
*企画初期段階から原価・収益の話を持ち出すと、ユーザー目線に欠けた自社都合のプロダクトが出来てしまうため、一旦は無視します
STEP1.顧客への提供価値を整理(仕様企画)
仕様を検討する際には、下記3つに分類して検討を進めます。
Wow/Want/Mustが全て準備できていることが良い商品企画のポイントです。
特に、Wowなき企画は顧客に刺さりません。

STEP2.Willingness to pay(WTP)の規定(販価企画)
次に、STEP1で設定した理想仕様を基にした想定販価を設定します。
その際、”Willingness to pay”という概念が重要になります。
Willingness to pay(WTP)とは?
“Willingness to pay(WTP)”とは、商品やサービスに対して顧客が喜んで支払う価格を指し、「支払意思額」とも呼ばれるものです。つまり、WTPが、その商品やサービスの価格の上限になります。
①WTPの把握
WTPは、アンケート調査や既に市場にある競合製品から設定します。
設定する販売価格に上限キャップをかける作業ととらえて下さい。
何事にも”相場”というものが存在しています。
②想定販価の検討
WTPを上限としながら旧型製品や競合製品との関係性を見ながら想定販価を置きます。
※第5回にて詳細説明
➂Cost作り込み
②で置いた想定販価を起点に、得たい収益を確保できるCostを作り込んでいきます。
当たり前のようでこれが出来てない商品企画事例を山ほど見てきました。
先に原価があってそこから収益乗せて販売価格を決める、という価格付けをされてるケースが非常に多いですが、正しい販価検討は真逆です。
先に販価があってそこから収益を確保して原価を決める、があるべきSTEPです。

どんなにいいものを作っても価格が見合わなければ、顧客は買いません。
一例として、過去WTPを見誤ったばかりに、商品の販売が伸び悩んで事例を2つ挙げておきます。
名だたる大手企業でさえ、こういった失敗をしてしまうのです。
企画に思い入れがでてくる担当者はついつい「いいもの作ったから高くても買ってくれるだろう」マインドに陥りがちです。いつでも”顧客目線”に立ち返って企画を進めていきたいですね。

まとめ:コンセプト自体には価値がない。コンセプトを商品詳細企画で体現してこそ、初めてお客様に評価いただける。
商品企画にお悩みの方はROOKIEまでお気軽にお問い合わせください。
無料相談・無料体験講座はこちら!
下記バナーをクリックしてください。
