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モリンガの栄養価

モリンガに含まれるアミノ酸とは?効能や摂取によるメリットを解説

モリンガ畑は豊富な栄養素の宝庫

モリンガに含まれる栄養成分のひとつに、アミノ酸があります。では、アミノ酸とはどのような栄養素なのでしょうか。本記事では、モリンガに含まれるアミノ酸について、効能や摂取によるメリットなどを踏まえて解説します。

モリンガにはアミノ酸が含まれている

モリンガには、アミノ酸が含まれています。モリンガの栄養素については、日本国内での研究が限られています。国際的な学術論文では、「モリンガは豊富なアミノ酸源であり、高い栄養価をもつ」と言及されています。

モリンガの葉(乾燥粉末)は、合計で16種類ものアミノ酸を含んでいる点が豊富な栄養素と言われる理由です。実際に、9種類の必須アミノ酸7種類の非必須アミノ酸が含まれています。ただし、品質管理によって含有物には差が生じます。

モリンガは、必須アミノ酸のタンパク質源として優れている点が特徴です。植物由来では珍しく「肉類」のたんぱく質に匹敵する食品と言われています。

※参考:NCBI 国際食品科学誌「モリンガオレイフェラは、健康に良い可能性のある栄養素の優れた供給源です」

モリンガに含まれるアミノ酸スコアとは


アミノ酸スコアとは、食品中の必須アミノ酸の含有量を基準量と比較して評価する指標のひとつです。

モリンガのアミノ酸スコアに関する直接的な数値データは公表されていませんが、モリンガの葉には、必須アミノ酸などを総合的にバランス良く含んでいると確認されています。良質なたんぱく質として栄養価の高い食品と言えるのではないでしょうか。

※参考:厚生労働省「食生活改善指導担当者テキスト」

そもそも栄養素としてのアミノ酸とは


モリンガに含まれる栄養素の一種であるアミノ酸とは、そもそもどのような栄養素なのでしょうか。厚生労働省が公開している見解によると、アミノ酸は次のように定義されています。

アミノ酸は、人間の身体におけるエネルギーをつくる三大栄養素のひとつである【たんぱく質】を構成する有機化合物のことです。

例えば、小さなブロックの一つひとつがアミノ酸だとしましょう。アミノ酸は、そのブロックを組み合わせてたんぱく質という建物を作る役割を担います。

アミノ酸の種類

たんぱく質を構成する主なアミノ酸は、ひとつでも欠かすことのできない20種類で成り立っています。20種類のアミノ酸はどれかひとつでも欠けてしまうと、人間の身体にとって大事な筋肉や肌、臓器などがつくられるたんぱく質を合成できないほど重要なものです。

20種類のアミノ酸は、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分類できます。人間や動物が体内でつくることのできない9種類を「必須アミノ酸」、体内でほかの栄養素(糖質や脂質)からつくることのできる11種類を「非必須アミノ酸」と呼びます。

必須アミノ酸非必須アミノ酸
イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンチロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニン

人間や動物などが体内でつくることのできない必須アミノ酸は、毎日の食事から継続的に摂らなければなりません。そのため、偏食や不規則な食生活などによる栄養不足に気をつける必要があります。必須アミノ酸を補うには、栄養バランスを考えた食事を意識していれば、通常は不足することはないと言われています。

※参考: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|たんぱく質

アミノ酸の効能や摂取するメリット

アミノ酸の効能や摂取するメリットは、3つ考えられます。

筋肉疲労の予防・回復

必須アミノ酸では、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類をまとめてBCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼んでいます。BCAAは、疲労の原因になる乳酸の発生を抑制し、筋肉疲労を予防・回復する効果が期待できる必須アミノ酸です。

※参考:徳島文理大学研究紀要「分枝アミノ酸摂取の有無が運動負荷中の筋疲労に及ぼす影響」

皮膚・毛髪・爪の健康維持

アミノ酸は、爪を強く保ち、皮膚や毛髪の水分量の維持や保湿する働きがあります。弾力がある健康的な皮膚や毛髪などをつくるコラーゲンは、アミノ酸が集まることによりつくられます。

※参考:一般財団法人 日本皮革研究所「天然素材コラーゲンの機能性」

免疫機能のサポート

アミノ酸の摂取によるメリットは、免疫機能をサポートすることです。人間は、激しい運動などでアミノ酸を消費しすぎると、身体の活動に必要なアミノ酸まで失います。そのため、免疫機能の低下につながるでしょう。

アミノ酸のなかでも、非必須アミノ酸の一種であるグルタミンやアルギニンなどは消化・吸収や腸からの病原菌の侵入を防ぎ、免疫力を上げる働きがあるとして期待されています。
※参考:東京大学「アミノ酸摂取のスポーツパフォーマンスへの影響と生理学的作用に関する研究」

アミノ酸を含んだモリンガ以外の食品例

モリンガ以外のアミノ酸を含んだ食品では、肉、魚、卵、大豆、大豆製品、乳類が一般的にアミノ酸スコアが高いと言われています。
アミノ酸スコアは、数値が100に近い食品ほど、良質なたんぱく質を含む食品といえます。具体的には、穀類であるご飯やパン、野菜類などはアミノ酸スコアがやや低い傾向ですが、良質なたんぱく質を含む動物性食品や豆類と一緒に食べることで、必須アミノ酸のバランスが整いやすくなると考えられます。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」

【監修者によるエピソード】

アミノ酸は、個別食事指導の現場でも、気にかけておきたい大切な栄養素として扱っています。例えば、アミノ酸スコアの視点でみると「1日を通して動物性と植物性のたんぱく源を満遍なく組み合わせて摂ることが大切ですよ」とお話しています。

納豆や豆腐などの大豆製品や、肉類などどれか1種類に偏ってたんぱく質を摂るよりは、組み合わせて食べることをお勧めします。「なぜ、組み合わせて食べるのか?」という食べる意味を知ると、食事の選択にも自信を持つことができるでしょう。

記事監修者


松浦 ひとみ
管理栄養士・食生活アドバイザー・栄養教諭

保育園栄養士として食育や献立作成・離乳食・アレルギー対応等を経験。独立後は、個別食事指導や記事監修/執筆をはじめ、セミナー講師・メニュー開発・フード撮影等、幅広く活動中。

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