モリンガの選別|収穫後のモリンガに欠かせない重要なポイントとは?

モリンガを収穫した後は、汚れた葉(不良品・異物)を取り除く作業を行います。モリンガが家庭に届くまでの工程で、もっとも重要且つ大変な作業となる選別(仕分け)です。
この選別作業を丁寧に行わないと、品質(風味)の低下につながります。そのため、選別作業は、モリンガ農家の経験と積み重ねを活かした重要な工程になるでしょう。
今回は、モリンガの選別について、「どのように行われているのか」をモリンガ研究所の方やワダツミ農園株式会社の方から伺いました。ぜひ、一読してみてください。
収穫したモリンガの選別が必要な理由とは

前回の記事では、モリンガの収穫について「葉が枝より切り離しやすい」という特徴について紹介しました。とは言うものの、収穫後は大量のモリンガを選別する作業が待っています。
前回のモリンガの収穫について解説している記事はこちら
収穫したモリンガを選別する作業は、なぜ必要なのでしょうか。選別が必要な理由は、選別しないと起きる問題やリスクなどがあるからです。
モリンガ研究所の方は、選別の手間を省いたときのリスクとして、次の点を指摘しています。
- 見た目が悪くなる
- 品質が劣化する
さらに、ワダツミ農園株式会社の方は次の点を指摘しています。
- 見た目が悪くなる
- 栄養価が低くなる
ワダツミ農園株式会社では、モリンガの選別作業に金属探知機を活用しているとのことです。
モリンガの選別作業で重要なポイント

モリンガ農家の方がモリンガを選別する作業において目視を重要なポイントにしています。要するに、機械に頼らず日々の経験と積み重ねにより鍛えた肉眼で異物などを発見する力です。
- 汚れている葉や異物を排除している
- 黄色の葉を取り除いている
モリンガの選別作業は、農家の方の経験で培った目によるものと判断できます。また、収穫したモリンガの選別作業では、衛生管理が非常に重要とのことです。選別中に異物が入らないようにする点も重要視しているイメージですね。
選別で取り除いたモリンガの不良品の扱い

収穫したモリンガの選別作業では、汚れた葉や黄色い葉など取り除いた不良品については、そのまま廃棄しているのでしょうか。その疑問をモリンガ農家の方に伺ってみると、「ヤギに食べてもらう」という回答をいただきました。
モリンガ農家の方は、食用であるモリンガの葉を見た目や栄養価の低さだけで廃棄しないで、ヤギの餌にしている点が有効活用している、と思える点です。
モリンガの選別で手間をかける理由:卓越した栄養価を下げないため

今回は、モリンガの選別についてモリンガ農家の方の見解を紹介しています。その中でもモリンガの選別で手間をかけている理由のひとつ、栄養価を低くしないことについて詳しく解説します。モリンガの栄養価は、いろいろな食品以上に卓越している点が特徴です。
モリンガに含まれる栄養素の含有量
モリンガに含まれる栄養素は、次の食品以上に卓越している点がの農林水産省の調べにより示されています。
- ポリフェノールが赤ワインの8倍
- アミノ酸が米酢の97倍
- 鉄分がプルーンの82倍
- ビタミンEが卵の96倍
- カルシウムが牛乳の16倍
- 食物繊維がレタスの28倍
- 葉酸がほうれん草の4.6倍
※出展:農林水産省「4 選定企業②:Moringa Mocanbique,Lda 4.1 企業概要」
これらは、農林水産省で示されたモリンガが含む栄養素の卓越している点です。たとえば、鉄が不足しているからプルーンを食べる人もいますよね。また、毎朝カルシウム摂取目的で牛乳を飲む人も少なくないでしょう。
モリンガは、本項で紹介した栄養素が豊富な点も注目されています。そこに着目しているモリンガ研究所の方やワダツミ農園株式会社の方は、「栄養価を下げずに家庭まで届けたい」という目的で手間のかかる選別作業に取り組んでいるのです。