おすすめビジネス書vol.3 道は開ける(D・カーネギー)
おすすめビジネス書の第3回は、「道は開ける(D・カーネギー)」だ。
いわゆるビジネス書ではないが、壁にぶち当たった時に何度も読み返しており、ビジネスに役立っているので紹介したい。
この本は、悩みやストレスを抱えた時、それをどう軽減し、どう対処するのか、という人生に役立つ方法が詰まった本である。
私自身、初めは本で悩みが解決するとは全く思っていなかったが、悩んでいる時に読むと、不思議と肩の力が抜ける気がする。
本書は、大きく7つのパートに分かれている。
1.悩みに関する基本事項
2.悩みを分析する基礎技術
3.悩みの習慣を早期に断つ方法
4.平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法
5.悩みを完全に克服する方法
6.批判を気にしない方法
7.疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法
各パートにて、悩みの種類とその解決策が具体的エピソードで語られていくという構成だ。
悩みは人それぞれのため、刺さるポイントは各々異なると思うが、私が特に意識している内容を紹介したい。
【今日、一日の区切りで生きよ】
これだけ見ると「日々全力で生きよう」というありきたりな言葉に聞こえてしまうが、私は次の文章を読むと、いつもはっとさせられる。
「小さな子供は、『もっと大きくなったら』と口にする。だが、大きくなった子供は、『大人になったら』と言うではないか。そして、大人になると、『結婚したら』と言う。けれども結婚したらどうなるか?考えがころりと変わって、『退職したら』とくる。やがて退職が現実のものになると、自分の過ぎし日の光景を思い浮かべる。そこには木枯らしが吹きすさんでいるようだ。どういうわけか、すべてを取り逃がしてしまった。もはや過ぎ去ってしまったのだ。そして遅ればせながら、我々は学ぶ。人生とは、生きることの中、毎日毎時間の連続の中にあるのだということを」
【カブトムシに打ち倒されるな】
順調に仕事をしていたり、生活をしている中で、自分の小さな失敗や他人へのいらだちが頭に付きまとい、ずっと悩み続ける。逆に、大きなトラブルが起きた時は、妙に燃えてくる。このような経験はないだろうか。私自身、よくこうなってしまうので、なるべく以下を意識したいと思っている。(思っているだけで、実践するのは簡単ではないが。。。)
「私たちはまれに襲ってくる人生の嵐や、雪崩や、雷鳴には何とか生き延びていくが、ただ悩みという小さの虫、指でひねりつぶせるほどの小さな虫によって、心を食い破られていないだろうか?」
「気にする必要もなく、忘れても良い小事で心を乱してはならない。『小事にこだわるには人生はあまりにも短い』」
【多くの悩みを閉め出すには】
私はそもそも高所恐怖症なこともあり、飛行機が苦手だった。揺れるたびに、落ちたらどうしようといつも不安がっていた。
しかし、ある時こんなデータを知った。
飛行機で死亡する確率は約20万分の1(0.0005%)。
仮に365日毎日飛行機に乗ったとしても、事故に会うまでに500年以上生きられる。
それを知った途端、飛行機が全く怖くなくなった。
これは一例であるが、世の中の多くの事象は次の言葉で解決されるのではないだろうか。
「悩みや不安の大部分は、想像の産物であり、現実のものではない」
「記録を調べてみよう。そして、自問するのだ。『平均値の法則によると、不安の種になっている事柄が実際に起こる確率はどのくらいだろうか?』」
いかがだろうか?
少しでも悩みは不安がある方は、ぜひ手に取って読んでみてほしい。
まだまだ、紹介したい言葉がたくさんあるので、パート2も書こうと思う。
堀内裕樹