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(ブログ)おすすめビジネス書紹介 Vol.2 USJを劇的に変えた、たった1つの考え方(著/森岡毅)

おすすめビジネス書紹介の第2回は、
「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」(森岡毅)を紹介したい。
かのマーケター森岡さんの本であり、あまりにも有名な本のためご存じの方も多いと思うが、私にとってバイブルの一つなので、ぜひ紹介したい。

この本は、私が2017年頃から、少しずつマーケティング・プロモーションに興味を持ち始めた時に読んだ本だ。
どのようにマーケティングをするのか?という「方法論」についてももちろん触れられているが、私が特にこの本で好きなのは、マーケターとしての「心構え」について、詳しく述べられている点だ。

とにかく名言が多く、本は付箋や線でボロボロになっている。
その中でも、特に心に響いた言葉を3つ紹介したい。


【響いた言葉①】
「『ゲストが本当に喜ぶもの』と『ゲストが喜ぶだろうと作る側が思っているもの』は必ずしも一致しない。
なぜなら作る側は、自然状態では消費者感覚から最も遠ざかる運命にあるから。

マーケターは消費者の代理人である。
マーケターは個人的な好みであれこれコメントしてはいけない。
あくまでのターゲットにしている消費者がどう感じるかを念頭に、問題点があれば指摘しなくてはいけない。」

 

これはまさに仕事で感じたことがある人は多いのではないだろうか。
社内決裁を重ねるうちにどんどん内向き志向になり、気付けば顧客不在の議論になっているケースは多い。
せっかくペルソナを立てたのに、立てただけで終わっては意味がない。

ただし、単に「消費者ニーズ」に迎合するのではなく、「消費者インサイト」を徹底的に探り、感情を深くえぐることが必要である。


【響いた言葉②】
「マーケターがやるべき王道は、商品やサービスのR&D(研究開発)に対して、消費者が喜ぶものをあらかじめちゃんと作らせておくこと。

ただし、避けられない事情で、マーケターとして仮に納得していない商品を売り出さないといけなくなった際は、その冴えない商品なりに最も消費者価値に繋がる点を見つけ出し、それを訴求することで少しでもブランド価値を向上するように努めること。

『うちはしょうもない商品しかない』という言葉は、マーケターが最も口にしてはいけない言葉である。

 

大きな会社であるほど、マーケターが開発・企画から、販売までを一貫して見ることは難しい。
(そういう意味では、森岡さんのいう真のマーケターは、大企業にはほとんど存在しないということになるが。)

しかし、仮に大企業のマーケターとして仕事をするのであれば、決して商品のせいにするのではなく、与えられた役割の中でいかにベストを尽くすか、を考えるのがプロだと思う。
私自身、大企業にいた時は正直全く出来ていなかったが、この言葉に少しでも近づけるよう努力したい。

 

【響いた言葉③】
「『戦略』は目的を達成するための方向性、資源配分の選択。
『戦術』は戦略を実行するためのより具体的なプラン。
ビジネスでは、実際のドンパチはこの『戦術』の段階であり、消費者が目にするのも『戦術』である。
つまり、どんな戦略を描いても戦術が弱いと絵に書いた餅で終わる。
勝つために、『戦術』に命をかけないといけない。」

 

これは、起業した今非常に身に染みている言葉だ。

市場動向、ターゲット分析、他社分析等を繰り返し、なんとなくこういう方向なら勝ち筋があるのではないか?という議論は今までもしてきた。
が、その後はじゃあこれで、とオリエンをすれば、広告代理店やさらにその先の実行部隊の方々が上手く形にしてくれていた。

しかし、今はすべて自分たちでやらないといけない。
どうやって集客する?メディアへはどうやってアプローチする?広告はどうやって出す?など。

自分はただ大きな仕組みに乗っかっていただけで、実際に一人では何一つ出来ないことに気付かされた。
かといって決して諦めるのではなく、実務の経験を重ね、一つずつ出来るようになっていきたい。

以上、私が個人的に好きな名言だ。
森岡さんの本は、その他も好きなので今後も紹介していきたいと思う。

堀内裕樹

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