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(働き方インタビューvol.1)ロボットを活用した有機農業を行うベンチャー企業での副業チャレンジ

大手自動車メーカー
国内販売本部 岡部憲児さん|2009年入社

【プロフィール】
大学卒業後、2009年に大手自動車メーカーに入社。国内市場向けのシステム部門にて、ディーラー向け営業システムの設計・開発を担当。2015年、営業部門に異動。新型車の立上げに伴う、需給・営業企画業務を経験。その後2020年より、営業部門内の人事部署へ異動し、組織設計・採用・異動・評価等、幅広い人事業務を担当。2022年より、本業と並行し、ロボットを活用した有機農業を実施する会社で副業を実施。

【現在、どのような副業を実施していますか?】
ロボットを活用した有機農業を実施している会社を支援しています。共同創業者2名と社員が1名の会社ですが、その他パートや副業で支援している人材が私を含めて10人程度います。

その中で、私は主に人事と営業企画を担当しています。人事は、採用、労基署対応、給与計算等をしており、営業企画は、例えば地域の学校と連動した農場見学授業等、様々なイベントを企画しています。

大体月に10~20時間程度の稼働で、日々のslackでのやりとりと、定期的なオンラインMTG、必要に応じてたまに週末に出社しています。

【どのようなきっかけで、なぜ副業を始めようと思ったのですか?】
人事の仕事をするうちに、私は自分が表に立つよりも、人の仕事を支えることが好きなんだと気付きました。人事領域を深めたくて、まずはコーチングの勉強を始めました。コーチングでは、want to(周りに止められてもやってしまうこと)をすごく大事にします。コーチングを学ぶ中で、自分自身に向き合うこともできるようになりました。

そんな中、たまたまwebで農業ベンチャーの特集記事を見つけ、副業人材を募集していたので説明会に参加しました。元々祖父が農業をしていたため、農業そのものに興味があったのと、ロボットを使った農業ということで、同じ製造業として本業の経験が活かせるのではないかと考えました。

ただし、説明会に参加したものの、保守的な自分が本当に副業するとは思えず、結局応募はしませんでした。しかし、しばらくするとその企業から「ぜひ手伝ってほしい」とフォローが来ました。「自分のことを必要としてくれるのなら、せっかくだしやってみよう」と思い決断しました。

ただ、周囲に副業している人が少ないため、上司に副業申請を出すのは少し怖かったです。しかし、いざ申請してみると、意外にも「いいじゃん、やってみな」とすぐに言ってくれました。


【副業に取り組んでどのような刺激がありましたか?】
最も大きな刺激は、マインド面です。創業者は会社の売却経験もある連続起業家ですが、そういう方の柔軟性、アクティブさ、人脈、リサーチ力からは日々刺激を受けています。

実際資金繰りが苦しかった際は、創業者がVCを60社ほど回り、資金調達に漕ぎつけました。やると決めたらとにかくやり抜く、その覚悟の強さに圧倒されました。

情報公開にも積極的で、例えば毎週の定例会では全社の経営状況を共有しており、「このままいくと数か月後に資金が苦しくなる」等の情報も包み隠さず公開しています。メンバー全員で会社を経営しているような感覚を持つことができます。

社内の風通しも良く、メンバーの心理的安全性が担保されているため、みな高いパフォーマンスを出せていると思います。

一方で、ベンチャー企業のため、組織や業務の仕組みがまだまだ整っていないことも多いです。そうした部分では、自動車会社で培った自分のスキルを活かせていると感じます。

また、日頃業務で役員や幹部の方と接する機会が多いですが、自社だけではなく、社会全体のため、という広い視点で物事を考えられています。そうした大企業ならではの視点を持つ自分が参画することで、メンバーに良い刺激を与えられていると思います。

【副業をする中で、苦労したことや困ったことはありますか?】
初期は、やはり時間の捻出に苦労しました。月20時間とはいえ、今までとは少しだけ生活を変えないと時間を捻出できません。
そのため、自分の生活を見直し、携帯を見てだらだら過ごすことを辞め、飲み会もメリハリをつけて参加するようになりました。

【副業によって、本業にどんな影響がありましたか?】
自分の仕事を客観視し、仕事の取捨選択や優先順位付けができるようになりました。(いい悪いではなく、)ベンチャーでは資金・人材・時間のすべてのリソース面で余裕がありません。その視点で大企業の業務を見た時に、今まで当たり前だと思っていた業務でも、実はもっと効率的にやれるんじゃないか、とか実はやる必要がないんじゃないか、と気付くことが増えました。

言うならば、「大企業に働く岡部」に対して、「ベンチャー企業で働く岡部」が「もっとこうしたら?」とアドバイスをしてくれているような感じです。

仕事を決めた時間までにしっかりと終わらせるように強く意識するようになり、生産性が向上していると感じています。

 

 

 

 

【人事の立場として、副業に対してどう考えていますか?】
人はどれだけ意識していても、必ず環境に染まっていくものなので、強制的に自分を異なる環境へ放り込み、知識やマインドをアップデートしていくことが必要です。そうして、多様な考えを持つ人材が集まることが、企業の競争力の源泉になると考えています。

副業はそうしたアップデートをする大きな手段の一つと思いますし、周囲にもぜひ進めていきたいと考えています。
私のように副業をすることで本業のパフォーマンスが向上すれば、結果として従業員満足度も向上すると思います。

これからも、私自身様々なチャレンジを続けていきたいと思います。

 

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創業者自らも様々な副業に取り組んで参りましたので、不安な点等あればいつでもご相談下さい。

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