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モリンガの栄養価

モリンガでたんぱく質が摂れるの?真相と1日の摂取量等を解説!

モリンガ

たんぱく質と聞くと、肉や大豆を想像するのではないでしょうか。栄養分が豊富なモリンガには、たんぱく質も含まれています。

本記事では、モリンガに含まれているたんぱく質について解説します。たんぱく質について管理栄養士の観点で1日の摂取量や多く含まれている食品なども紹介するので参考にしてください。

モリンガにはたんぱく質が含まれている

たんぱく質

モリンガには、たんぱく質が栄養成分として含まれています。モリンガの種子・葉に含まれる有用成分の学術研究では、以下のように発表されています。

  • 葉に9.4ℊ/100g
  • 莢(さや)に2.1ℊ/100g

モリンガには、これらのたんぱく質が含まれているとのことです。ただし、栄養強調表示の基準値をもとにした場合は、豊富とは表現できないため「含む」という表現が適しているでしょう。

  • 含む:8.5ℊ以上/100g
  • 豊富:17ℊ以上/100ℊ

※出典:

熱帯農業研究「ワサビノキ(モリンガ)の種子・葉に含まれる有用成分と その 多目的利用」

消費者庁「栄養成分表示に関する改正内容(案)について」

たんぱく質の役割と重要性

たんぱく質の重要性

たんぱく質には、人間のカラダにとっての役割や栄養バランスとしての重要性などがあります。

たんぱく質とは、筋肉や血液、内臓、酵素やホルモンの働きなど人間の体を構成する栄養素です。また、カラダを動かすために欠かせない成分だと考えられます。

たんぱく質は、三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のひとつです。カラダの「部品」や「道具」をつくる重要な役割をもっています。たんぱく質の特徴は、体内にストックしておくことが出来ない点です。そのため、毎食こまめに補う必要があります。

※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|たんぱく質」

たんぱく質摂取の歴史

かつての日本人の食事(戦前〜高度経済成長期)は、米・野菜・みそ・魚・豆類中心でした。そのうちのたんぱく質源は、魚や豆類が中心です。戦後〜現代にかけて食生活は大きく変化しました。食卓には、肉類や乳製品、手軽な加工食品などが並びます。さらに、外食に偏る傾向も増えました。

また、若い世代では朝食抜き・糖質・脂質中心の食事も増加し、見かけのエネルギーは足りていても、たんぱく質が不足している「かくれた栄養不足」が課題となっています。

※参考:
農林水産省「食料の安定供給と食料自給率について」

厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」

厚生労働省「健康日本21(第二次)」

たんぱく質を1日どれくらい摂取する?

たんぱく質は、1日に摂取すべき量が年齢ごとに示されています。

厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、1日に必要なたんぱく質量の割合は次の通りです。

  • 18~49歳:摂取エネルギーの13~20%
  • 50~64歳:摂取エネルギーの14~20%
  • 65歳以上:摂取エネルギーの15~20%

以上の割合が理想とされています。具体的な推奨量は、次の通りです。

  • 18~64歳の男性:65g/日
  • 65歳以上の男性:60g/日
  • 18歳以上の女性で50g/日

これらは、たんぱく質の割合として推奨する目安となっています。たんぱく源である食材の使用量に悩む場合は、「手ばかり」を目安にすることもおすすめです。
「手ばかり」とは、手のひら1枚を主菜1回分のたんぱく源として目安にします。この目安を毎食意識すると、推奨量を摂取しやすくなります。

※参考:厚生労働省「本人の食事摂取基準(2025年版)|たんぱく質」

たんぱく質不足が引き起こすこと

たんぱく質は、不足することでカラダに異変を起こすと考えられています。人間のカラダをつくる大切な構成要素であるだけではありません。さまざまな酵素やホルモンなど体内機能を調節する重要な役割を果たしています。

そのため、たんぱく質が不足すると成長障害や筋力・体力の低下、免疫機能の低下などを引き起こします。結果的に病気やケガなどの抵抗力が弱くなることが考えられます。

たんぱく質は、歴史的にみて貧しい社会における欠乏症が健康問題とされています。先進国でも、食事摂取量が低下した高齢者の中で同様の問題がみられるでしょう。そのような理由からも、意識して摂取することが大切です。

※参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「たんぱく質」

たんぱく質を多く含む食品

たんぱく質を含む食品

ここでは、たんぱく質が豊富な食品(17ℊ以上/100ℊ)について食品群ごとに紹介します。食品100gあたりのたんぱく質の含有量で解説します。

【肉類】【魚介類】【乳製品】【大豆製品】
鶏肉ささみ:23.9g
鶏肉むね皮付:21.3g
豚肉ロース:22.7g
豚肉ヒレ赤肉:22.2g
豚肉もも赤肉:22.1g
牛肉もも赤肉:19.3g
かつお節:77.1g
しらす干し半乾燥:40.5g
きはだまぐろ:24.3g
ごまさば:23.0g
さけ:22.8g
ぶり:21.4g
ツナ缶フレークライト:17.7g
ナチュラルチーズパルメザン:44.0g
プロセスチーズ:22.7g
油揚げ:23.4g

その他にも以下のようなたんぱく質を含む食品(8.5ℊ以上/100g)も参考にしてみてください。

  • 挽きわり納豆 16.6g
  • がんもどき 15.3g
  • 生揚げ(厚揚げ) 10.7g

※参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

モリンガのたんぱく質は、葉には9.4ℊ/100gと莢(さや)に2.1ℊ/100gとなるので、豊富とは言えないですが、確実にたんぱく質が含まれている食品のひとつです。たんぱく質以外の栄養素も一緒に摂取できる点でも魅力があると言えるでしょう。

記事監修者


松浦 ひとみ
管理栄養士・食生活アドバイザー・栄養教諭

保育園栄養士として食育や献立作成・離乳食・アレルギー対応等を経験。独立後は、個別食事指導や記事監修/執筆をはじめ、セミナー講師・メニュー開発・フード撮影等、幅広く活動中。

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