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モリンガの栄養価

モリンガに含まれるカルシウムの量と摂取によるメリットなどを解説!

モリンガ


モリンガには、万人が関心を持つ栄養素のカルシウムが含まれています。そもそもカルシウムとは、どのようなメリットがある栄養素なのでしょうか。今回は、モリンガに含まれるカルシウムについて、含有量や摂取によるメリットなどを解説します。

そもそもカルシウムとは?

カルシウム

カルシウムは、生体内に最も多く存在するミネラルと言われています。骨や歯を構成する主要な成分のため、成長期の子どもから高齢者まで幅広い世代で意識して摂りたいミネラルの一種です。
※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|ミネラル(多量ミネラル)」

カルシウムが注目された経緯

現代では、日本人の食生活は豊かになりました。「いつでもどこでも好きなものが食べられる」という時代とも考えられます。

栄養摂取状況の側面でみた場合、現代はおもな栄養素などの摂取量が充足していると周知されています。しかし、カルシウムだけが推奨量に達していない状況とのことです。

現代のカルシウム不足は、偏食や欠食など、不適切な食生活が影響しています。不適切な食生活は、私たちの身体に悪影響を及ぼすでしょう。

とくに、成長期の子供たちの場合は骨や歯などの成長に影響します。また、高齢者の骨粗しょう症を招くなど、各年代における健康状態にさまざまな悪影響を及ぼすことになります。
※参考:文部科学省「食生活における カルシウムの重要性」

日本人の食事摂取基準(2025年版)で定められている1日のカルシウム推奨摂取量は次の通りです。

  • 18~29歳男性で800mg
  • 30~74歳男性で750mg
  • 75歳以上の男性で700mg
  • 18~74歳女性で650mg
  • 75歳以上の女性で600mg

※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|ミネラル(多量ミネラル)

しかし、厚生労働省が公開する「令和元年国民健康・栄養調査」におけるカルシウムの一般食品からの1日の摂取量では、平均して504.9mgと示されています。推奨される量に比べて日本人のカルシウム摂取量は明らかに不足しています。そのような理由から、カルシウムの積極的な摂取が求められている状況です。

※参考:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」

モリンガに含まれているカルシウムの量

モリンガに含まれるカルシウム

モリンガに含まれる有用成分の研究によると、カルシウムは、モリンガの種子や葉に含まれているとされています。

モリンガの生葉には185㎎/100gのカルシウムが含まれています。これは普通牛乳(110mg/100g)の約1.7倍の含有量です。

※参考:
熱帯農業研究「ワサビノキ(モリンガ)の種子・葉に含まれる有用成分とその多目的利用」

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

モリンガに含まれるカルシウムの量を比較

モリンガと同じくらいカルシウムが含まれる食材には、小松菜(カルシウム含有量170mg/100g)があります。他にも、以下の食品と比較できます。

  • ヨーグルト(無脂肪無糖:140mg/100g)の1.2〜3倍
  • 焼き豆腐(150mg/100g)の1.2〜3倍
  • 納豆(90mg/100g)の約2倍

※参考:
熱帯農業研究「ワサビノキ(モリンガ)の種子・葉に含まれる有用成分と その 多目的利用」

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

カルシウムを多く摂取できる食品

カルシウムを多く含む食品は、次のようなものがあります。

分類カルシウムを多く摂取できる食品
牛乳・乳製品・牛乳
・ヨーグルト
・チーズ
野菜類 ・小松菜 
・菜の花
・水菜
・切り干し大根
海藻・ひじき
小魚・さくらえび(素干し)
・ししゃも
豆類・木綿豆腐
・納豆 
・厚揚げ

※出典:農林水産省「みんなの食育」

カルシウム摂取により期待できるメリット

骨を作るカルシウム

カルシウムを摂取することで期待できるメリットは、おもに4点ほど考えられます。

① 骨や歯が丈夫になる

カルシウムは、骨や歯の強さや密度を保つ材料になります。とくに、成長期の子どもや閉経後の女性、高齢者の健康的な身体づくりには必要不可欠です。

② イライラやストレスを和らげる

カルシウムは、神経の働きを整える役割があります。しっかり摂取することで、気持ちを安定させるサポート成分になります。

③ 筋肉や心臓の動きを助ける

カルシウムの摂取は、筋肉が動いたり、心臓が異常なく動いたりすることと関係しています。カルシウムは、私たちの身体がスムーズに動くために欠かせないミネラルです。

④ ケガをしたときに血が止まりやすくなる

カルシウムは、血が固まる過程を助ける働きがあります。カルシウムが不足すると、出血しやすくなるでしょう。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット「カルシウム」

カルシウムの吸収を高めるための3つの秘訣

カルシウム

カルシウムには、吸収を高めるための秘訣が3つあります。カルシウムは、骨や歯の材料になる大切なミネラルです。とは言え、やみくもに「摂るだけ」では十分ではありません。実は、その吸収や利用効率には他の栄養素や生活習慣が深く関係しています。

①ビタミンDが吸収のサポート役

カルシウムについて有名な話をひとつ紹介しましょう。カルシウムは小腸から吸収されます。小腸からの吸収率を高めてくれるのがビタミンDです。

ビタミンDが不足している状況では、どんなにカルシウムを摂っても体内に吸収されにくくなります。そのため、カルシウムの摂取にはビタミンDの吸収のサポート役として重要になるでしょう。

ビタミンDは、日光を浴びることで皮膚でも合成されます。また、食品では魚(サケ・サンマ・イワシなど)や、きのこ類に多く含まれます。

②骨には「適度な刺激」も必要

カルシウムを骨に取り込むには、「適度な刺激」が必要です。カルシウムをしっかり摂っても、骨に適度な刺激(負荷)がないと、そのカルシウムはうまく骨に取り込まれません。

ウォーキングや階段の昇り降りなどの軽い運動でも、骨に刺激を与えられます。軽い運動によって、骨が「もっと強くなろう」と反応し、カルシウムの吸収効率が高まるでしょう。

③ミネラルはチームワークで働く

カルシウムを含むミネラルは、チームワークで働く性質があります。カルシウムは、単独では働きません。リンやマグネシウムなど、他のミネラルとバランスを取りながら吸収される仕組みです。

例えば、リンを過剰に摂り過ぎると逆にカルシウムの吸収を妨げます。カルシウムの摂り過ぎは、鉄や亜鉛などの吸収を妨げる場合もあります。そのため、ミネラル全体をバランスよく摂取することがとても重要です。
※参考:農林水産省「みんなの食育」

カルシウムをふんだんに摂取できるレシピ

それでは、カルシウムをふんだんに摂取できる料理レシピを紹介します。今回は、青菜(小松菜)を使ったメニューです。モリンガが手に入る地域の場合は、小松菜をモリンガの葉に替えてみてはいかがでしょうか。

チーズ風味のナムル

【材料(2人分)】

  • 小松菜 …150g
  • にんじん …50g
  • もやし …100g
  • ごま油 …大さじ1
  • すりごま …大さじ2
  • 塩 …適量
  • 粉チーズ …大さじ3

【作り方】

  1. 小松菜を食べやすい長さにざく切りにする
  2. にんじんを細切りにする
  3. 耐熱皿にカットした野菜ともやしを入れ軽くラップをする
  4. 電子レンジ(600W)で約3分加熱する
  5. 一旦取り出して混ぜる
  6. 再び電子レンジで2分加熱する
  7. 粗熱(あらねつ)をとって水気を切る
  8. 「塩、ごま油、すりごま、粉チーズ」を加えてよく混ぜる
  9. 器に盛って完成

【おいしく仕上げるポイント】

チーズ風味のナムルは、レンジ調理のみでできる即席副菜レシピです。カルシウムUP食材の組み合わせでご飯にもよく合います。手に入るのであれば、小松菜をモリンガの葉に替えて試してみませんか。

記事監修者


松浦 ひとみ
管理栄養士・食生活アドバイザー・栄養教諭

保育園栄養士として食育や献立作成・離乳食・アレルギー対応等を経験。独立後は、個別食事指導や記事監修/執筆をはじめ、セミナー講師・メニュー開発・フード撮影等、幅広く活動中。

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