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モリンガの栄養価

モリンガに含まれるミネラルとは?特徴や役割・由来について解説

ワダツミ農園株式会社で育てるモリンガ

今回は、モリンガに含まれる栄養素の”ミネラル”について、その特徴や役割、健康食品としての由来などを解説します。そもそもミネラルとは、どういった栄養素なのかという部分については、管理栄養士の方による監修のもとで説明します。ぜひ、参考にしてください。

モリンガに含まれるミネラル

モリンガに含まれるミネラル


モリンガは、ミネラルを含んだスーパーフードです。モリンガの葉には、他の茶葉などと同じくミネラルが含まれています。農林水産省によるモリンガの見解においても、モリンガがミネラルをある程度含んでいるとされています。

※参考:
日本微量栄養素学会「モリンガ Moringa oleifera の葉に含まれるミネラル,ビタミン C」

農林水産省「4 選定企業②:Moringa Moçanbique, Lda 4.1 企業概要」

これらの専門的な観点からも、モリンガは自然な形でミネラルをバランスよく補える点がメリットになるでしょう。乾燥した葉の粉末や、パウダーの場合、少量でもギュッと凝縮された栄養素の手軽な摂取方法として期待できます。

ミネラルとは?その役割について

ミネラルについて


そもそもミネラルとは、カラダを作ったり、カラダの働きを助けたりするために必要な栄養素です。専門的な言い方をすると、「ミネラルとは、生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称」とされています。他には、無機質とも表現されます。

ミネラルは、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミンと並ぶ「五大栄養素」のひとつです。体内では合成できない特徴があるため、食事から摂る必要があります。

例えば、炭水化物やたんぱく質が「カラダを作り動かす材料」だとした場合、ミネラルは「カラダを上手く動かすために調整する道具」のようなイメージです。

五大栄養素は、ひとつだけでは健康的なカラダづくりを期待できません。ミネラルだけでなく、他の栄養素ともお互いに吸収や働きに影響を与え合うことが必要です。栄養素をバランスよく摂ることが求められるでしょう。

ミネラルの種類「多量ミネラル」と「微量ミネラル」


ミネラルの種類は、人間のカラダが求める必要量に応じて「多量ミネラル」と「微量ミネラル」に分けられます。「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、多量ミネラルと微量ミネラルは以下のように設定されています。

多量ミネラル微量ミネラル
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン

また、ミネラルが不足した場合は欠乏症やカラダの不調が発生します。ミネラルを摂り過ぎた場合にも、過剰症や中毒症状を起こす場合もあるため、摂取バランスがとても大切です。

※参考:
厚生労働省「スマート・ライフ・プロジェクト|ミネラル」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|多量ミネラル」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|微量ミネラル」

多量ミネラルは、主に骨の形成や電解質バランスをサポートします。一方の微量ミネラルは、酵素やホルモンの働きなどをサポートする点が特徴です。

多量ミネラルと微量ミネラルは、お互いに吸収や代謝において拮抗(きっこう)し、相補的(そうほてき)な関係をもつことが多くなります。そのため、どちらか特定のミネラルだけを過剰摂取すると、他のミネラルの吸収や代謝を妨げる可能性があります。

多量ミネラルと微量ミネラルの働き

【多量ミネラルの働き】

  • ナトリウム:細胞外の水分バランス維持、神経の伝達
  • カリウム:細胞内の水分バランス維持、血圧調整
  • カルシウム:骨・歯の形成、筋肉・神経の働き調整
  • マグネシウム:酵素の働きサポート、骨の形成、筋肉・神経の働き調整
  • リン:骨・歯の構成、エネルギー代謝サポート

【微量ミネラルの働き】

  • 鉄:血液の材料、酸素を運搬
  • 亜鉛:免疫力保持、味覚障害予防、外相の治癒
  • 銅:鉄の吸収・酵素の働きサポート
  • マンガン:骨形成、酵素の働きサポート
  • ヨウ素:甲状腺ホルモンの材料、成長・代謝の調整
  • セレン:抗酸化作用・免疫機能サポート
  • クロム:インスリンの働きサポート・血糖値調整
  • モリブデン:酵素の構成成分

※参考:
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|多量ミネラル」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)|微量ミネラル」
日本補完代替医療学会誌「代替医療としての『ビタミン・ミネラル』」

ミネラルの由来と注目されてきた経緯

ミネラル

ミネラルは、健康食品の栄養素として注目されてきました。ここでは、その由来や注目されてきた経緯について解説します。

ミネラルの由来

ミネラルは、植物や動物など自然界の土壌や海水に存在する元素です。体内で作り出すことはできないため、動植物や海藻、水などを介して外部から取り入れる必要があります。

健康食品としての注目されてきた経緯

ミネラルは、忙しい現代人の食習慣の乱れや食の欧米化により、注目されてきた栄養素です。現代では、栄養バランスの偏りによるミネラル不足など、さまざまな健康問題が注目されています。

現代の健康問題に対応するため、最近では完全栄養食やプロテイン、グミなどの製品にミネラルなど不足栄養素が強化されています。手軽に必要な栄養素を補う手段が増えている状況です。

国内では、消費者庁による健康食品の安全性や適正表示について検討会が発足しました。健康食品の安全性や表示の適正化は、消費者が安心してミネラルを含む健康食品などさまざまな製品を選択するための取り組みです。

また、厚生労働省では特定保健用食品制度(トクホ制度)を設けることにより、一定の有効性が確認できた製品に対して、機能性表示の許可を認めるなどの対応を進めています。

ミネラルを含むさまざまな健康食品は、消費者の健康維持・予防を考えるニーズに応えていく形で注目されています。今後もその重要性は増していくでしょう。

参考:出典:内閣府「生活者起点での健康食品・サプリメント市場 実態」

管理栄養士がおすすめするミネラル豊富な食品とレシピ

ミネラルが豊富な食品

では、参考までにミネラル豊富な食品の一例と、おすすめレシピを紹介します。

ミネラルを多く含む食品の一例

ミネラルが豊富な食品は、次の通りです。

  • わかめやひじきなどの海藻類
  • 牡蠣、あさりなどの魚介類
  • 小松菜やモロヘイヤなどの野菜類
  • アーモンドなどの種実類
  • いちごやバナナなどの果物類

※参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

おすすめレシピ「小松菜とあさりのにんにく蒸し」

それでは、ミネラルが豊富な食品を使ったおすすめメニューのレシピを紹介しましょう。

<小松菜とあさりのにんにく蒸し>

【材料(2人分)】

  • 小松菜 …1/4束
  • あさり(砂抜き済) …100g
  • にんにく(みじん切り) …1片
  • オリーブオイル …大さじ1/2
  • 酒 …小さじ1

【作り方】

  1. フライパンにオリーブオイルとにんにくを加え、中火で熱する
  2. 小松菜とあさりを加える
  3. 酒を加えて蓋をし、弱火で約5分蒸し煮にする
  4. 器に盛り付けて完成

【ポイント】
ミネラルを多く摂れる食品を合わせた簡単レシピです。あさりの旨味で塩分控えめでも満足感があります。

今回は、一般的に手に入れやすい小松菜を使った「小松菜とあさりのにんにく蒸し」のレシピを紹介しましたが、原産地であれば小松菜をモリンガの葉に置き換えてみてはいかがでしょうか。

記事監修者


松浦 ひとみ
管理栄養士・食生活アドバイザー・栄養教諭

保育園栄養士として食育や献立作成・離乳食・アレルギー対応等を経験。独立後は、個別食事指導や記事監修/執筆をはじめ、セミナー講師・メニュー開発・フード撮影等、幅広く活動中。

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